未来編 第四話:「生きていたのか・・・」


俺は我に帰る。昔を思い出している場合じゃない。
今戦っているキャメルの動きは速く、射撃が正確だ。
俺の近くを爆撃していく。気を抜くとやられる。

それに俺の知っているラズロであった時の、あの下手さは感じられない。
「どうしたよアンデット!今まで逃げだけで生き残ってきたのか!」
キャメルは安い挑発をする。
「・・・そうかもな」
俺は答えた。自分の戦いの仕方なんか考えた事はない。
ただ隙を突くやり方が逃げだと言うなら、そうなんだろうと考えた。
「ハ!はりあいのねぇ奴だ。」
キャメルは急激に速度を上げ俺を目指してくる。
俺は彼の攻撃をシールドで受けとめる。
「なに?」
キャメルが声を上げる。
俺がブレードでキャノンの砲身を切り落としたからだ。
隙を見逃さなかった。
「面白い事を教えてやる!俺はよく顔を隠してただろ?!
お前らがおれを新兵だと思っているのがおかしくてよ。笑っていたんだよ!」
キャメルはナックルシールドで俺のコクピットを殴る。
衝撃と揺れが俺に伝わる。
俺はすぐさま後退しつつミサイルを放つ。
あたりが煙に包まれる。
「・・・まだ大丈夫だな。」
幸運な事に俺のMWはさっきの攻撃で壊れた所は今のところない。
ただ駆動系にダメージは残っているはずだ。無理は出来ない。
シールドでの打撃は即効性はないが厄介な事には変わりない。
咄嗟にこの攻撃を仕掛けてくるキャメル奴も・・・厄介だ。
「オイ!さっさと死んでおれにオーガニクスをプレゼントしてくれよォ!」
キャメルは銃を乱射し俺に近づく。弾が俺のMWの肩にあたり
肩の装甲が吹き飛ぶ。
「埒があかない・・・」
俺はキャメルをめがけて速度をあげる。
「なんだよやっとその気か!」
キャメルは嬉しそうに叫ぶ。
俺の振るったブレードはキャメルのセンサーである頭部を落としたが
キャメルのナックルが俺のMWの肩へ直撃する。
「左腕ゲット。ククク」
キャメルはそう言う。
たしかにこれで俺のMWの左腕が動かなくなった。
だがキャメルも暗視、照準が使えなくなっているはずだ。
「やる・・・」
おれはそう言った。
「まだだぜ!アンデット!」
キャメルのMWがブレードを俺のMWの足へ突き刺す。
「センサーがいかれてるんだ。足は殺させてもらう!」
キャメルが叫ぶ。ここでキャメルを逃す訳にはいかない。
俺も咄嗟にブレードでキャメルのMW足へブレードを突き刺す。
「そうなると踏んだんだ俺は!」
キャメルが叫ぶ、俺は肩のミサイルをこの近距離で発射した。
煙で視界が閉ざされる。

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