現在編 最終話


「・・・」
男はゆっくりと立ちあがる。
「オーガニクス・・・だけではない・・・」
その男はゆっくりと喋る。
「・・・俺と・・・共鳴しているというのか・・・」
男は隣にある円柱状の物へ近づき手を添える。
「俺は・・・安らぎを知ってしまった。その躊躇が俺を止めていた。」
その円柱状の表面を撫でを優しく男は微笑む。
「・・・もう忘れようとも思った。」
男の声が震える。
「・・・居心地が良かった。」
男は手をゆっくり手を離す。
「今度は・・・君が生きていく世界の為に・・・」
男は背を向けゆっくりと歩き出す。
「オーガニクスを潰す。」
男は厚い服の首元を掴み正す。
「俺は・・・それしかできない。」
男の靴音が響いた。

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