現在編 第五話:「嘘だろ?」




「巨人が見つかった?」
「はい。あの少年が拾ったと言っていた場所の近くにありました」
その男は部下からの報告を聞きたちあがる。
「そうか・・王はなんと?」
「はい。その巨人には貴方様が乗れと」
その報告に男は唾を飲む。
「もしかしたら・・・これでアイツを戦場に出さなくても・・・良いかもしれない」
呟き拳を強く握る。
俺はあの優しい少年を戦わせてしまっている。
もっとも向いてない事をさせている。
その後悔が何時も心に残る。
少年には悪災といえるあの力があれば、
お互いに苦しみから逃れられるかもしれない。
「ひきうけました。王にはそう伝えてくれ。ご苦労だった。」
「ハッ!」
そう兵士は言い部屋から出ていた。
可能性は低いがこれですべてもとに戻れるかもしれない。
最悪でも一緒に戦う事ができる。
「あの子らを死なせはしない。」
俺はそう誓った。

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